東京和僑会ソウル視察ツアー
- 東京和僑会
- 5月15日
- 読了時間: 4分
更新日:6月4日
2025年5月12日〜14日に、韓国・ソウルへビジネス視察を行いました。
短い期間でしたが、現地で活躍されている日系企業の方々と直接お会いし、韓国のビジネス文化に触れることで、多くの学びと刺激を得ることができました。
この記事では、視察の内容を振り返りながら、印象に残ったことをまとめたので、ぜひ最後までご覧ください。
🔍 視察スケジュール(主な訪問先)
1日目
JETROソウル事務所
副所長・橋爪氏より、韓国経済や雇用情勢について詳細なブリーフィング。
ソウルジャパンクラブ(SJC)訪問
角舘一輝氏から、SJCの活動とその意義についてのお話。
日系企業懇談会
韓国タチバナ株式会社 片岡寛晴氏と意見交換。
日韓ビジネス交流夕食会
LG電子、韓国技術ベンチャー財団、JETROなどの関係者と交流。
2日目
ドーミーイン EXPRESS SEOUL 仁寺洞
日本式ホテルの現地適応とサービス戦略を視察。
昼食会(レストラン)
KOEAR Benri 佐々木和義氏と現地ビジネス事情を意見交換。
ABeam Consulting Korea 訪問
代表・ホン氏より、会社の沿革と組織文化について伺う。
日韓ビジネス交流夕食会(菊花庭園)
とんあり貞洞本店 訪問
松本ひとみ氏のご案内で現地の飲食ビジネスを視察。
✍️ 視察を通じて得た気づき
JETROソウル事務所:データで見る韓国の「今」
韓国も日本と同様に少子高齢化、首都圏集中、地方の若者離れ、不動産価格の高騰といった課題を抱えている一方で、キャリア採用中心の労働市場や家計債務の増加など、文化的背景による違いも顕著でした。
ソウルジャパンクラブ(SJC):日系企業を支える“現地の力”
SJCは、日系企業のネットワークづくりだけでなく、日本人学校の支援や地域社会との交流促進など、広い視野で日韓関係を支える重要な役割を担っていると実感しました。
ドーミーイン仁寺洞:文化への対応とサービスの工夫 🏨
視察では、日本のホスピタリティと韓国のニーズが融合したサービス設計が印象的でした。キンパや日本のおにぎりなど両国の食文化を取り入れたり、温泉設備を整えるなど、現地化と差別化のバランスが見事でした。
ABeam Consulting Korea:文化の違いが組織運営に与える影響
韓国法人だけが韓国人代表という体制で運営されている背景には、過去の“文化摩擦”による苦い経験があるとのこと。韓国のビジネス環境では、現地の文化・価値観を尊重した組織運営が鍵であることを改めて感じました。
食事会での交流:現場のリアルな声から学ぶ 🍽️
視察中の食事会では、韓国で事業を展開する日本人や、日系企業で働く韓国の方と交流する機会がありました。働き方や労働環境に関する生の声から、机上の情報では得られないリアルな学びがありました。
💡 韓国ビジネスの特徴と日本企業への示唆
韓国タチバナ(株)片岡氏のお話から、韓国ビジネスの特徴をまとめると以下の4点に集約されます:
スピード重視
まず動いてみて、改善は後から。
柔軟性の高さ
ルールや方針をその都度柔軟に変更できる環境。
“まずやってみる”文化
完璧を求めず、実行しながら調整していく姿勢。
感情が重視される労働環境
労働組合の影響力が強く、ストライキも日常的。
日韓の違いは時に「水と油」とも言われますが、お互いの違いを理解し、補完し合うことで新しい価値が生まれるのではないかと強く感じました。
こうした環境において、日本企業が信頼を得るためには、「丁寧さ」「品質の高さ」「誠実さ」といった日本的な価値観を武器にすることが有効だと感じました。
🔚 おわりに
今回の視察を通して、韓国と日本のビジネス文化の違いを肌で感じることができました。それは決して「どちらが優れているか」ではなく、互いの違いを理解し尊重し合うことで、より良い協働が生まれるという確信にもつながりました。
韓国のスピードと柔軟性、日本の品質と信頼。この2つがうまく融合したとき、新しい価値がきっと生まれるはずです。
今後の業務の中でも、この視察で得た視点を活かしていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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